東急不動産の実質敗訴で和解

都内のマンションの売買めぐり

林田 力(2007-03-02 07:59)
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 東急不動産消費者契約法違反訴訟(平成18年(ネ)第4558号)で昨年12月、東京高裁において訴訟上の和解が成立した。東急不動産の実質敗訴である。

 本裁判は、東急不動産が不利益事実(隣地作業所の建て替え、騒音の発生)を告知せずに新築マンション「アルス」(東京都江東区)を販売したとして、消費 者契約法第4条第2項に基づき、売買契約を取り消したアルス購入者が売買代金の返還を求めて提訴したものである(平成17年(ワ)第3018号)。一審の 東京地裁は昨年8月、不利益事実不告知を認定し、東急不動産に売買代金全額および遅延損害金の支払いを命じた。

 これに対し、東急不動産は翌月、東京高裁へ控訴。控訴趣意書を提出したが、その内容は一審判決が明確に否定した主張の焼き直しに過ぎなかった。 ちなみに控訴趣意書は刑事事件の用語で、民事事件では控訴理由書という。東急不動産があえて控訴趣意書という文書名にした理由は不明である。

 一方、原告側はアルスの構造設計者であるアトラス設計(東京都)の渡辺朋幸代表が一級建築士資格を持たない無資格者であるとの新事実を入手し、 付帯控訴も準備した。和解の成立はこうした中でのできごとで、東京高裁では一度も口頭弁論が開かれることはなかった。東急不動産は自社の正当性を主張する ために控訴したはずであるが、その主張を一度も開陳することなく、和解に応じたのだった。

 和解内容は、東急不動産が敗訴した一審判決に沿うものである。一審判決は原告のアルス明け渡しと引き換えに、東急不動産に売買代金全額2870 万円および遅延損害金の支払いを命じたが、本件和解では東急不動産が和解金3000万円を原告に支払い、原告が今年6月末日までにアルスを明け渡すことが 骨子となっている。


【編集部注】記者は同訴訟の原告のひとりである。

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