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林田力『東急不動産だまし売り裁判』新聞

北芝健、危機管理、知的財産法

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北芝健

北芝健氏が護身術を伝授 『北芝健のニッポン防犯生活術』北芝健著

【読書の秋】警察の暗部も正直に『スマン!刑事でごめんなさい。』

本書(北芝健『スマン!刑事(デカ)でごめんなさい。』宝島社、2005年)は著者の自伝的な作品である。著者は警視庁元刑事にして、マンガ原作者もしているという異色の人物である。警察時代も交番勤務から刑事、公安警察まで勤めたという。

その幅広い職務経験に基づき、著者は多くの著作を世に出してきたが、その中でも本書は体系だった自伝的要素の強い作品である。警察に入る前の喧嘩に明け暮れた愚連隊の日々やロンドン留学でのロマンスについても語られており、北芝健という人間を知ることができる好著である。

本書において著者は実にメチャクチャなことをしている。タイトルの『ごめんなさい』には好き勝手に暴走してきたことへの懺悔の念があるが、本文では著者の「活躍」が武勇伝的に語られている。脚色された自慢話の羅列に辟易する向きもあるだろう。それでも痛快に読ませるだけのテンポと表現力が本書にはある。

本書に書かれた内容の、どこまでが真実かは分からない。現実に起きたならば大問題になる内容もある。たとえば刑事が被疑者を暴行し、怪我をさせても「暴れて自ら転倒。机のカドで胸部を強打」と報告書に記して責任逃れをするエピソードがある(169頁)。警察の不当な取調べや冤罪の経験がある人にとっては警察に対する怒りを増幅させかねない内容である。

しかも、被疑者への暴行を「良民を泣かす犯罪者には屈辱を与えるのがいちばんだ」と正当化する(168頁)。ここには犯罪者と被疑者を同視するという根本的な誤りがある。上記エピソードは日本の警察の遵法精神と人権意識の希薄さを示すものであり、近代国家の司法警察職員として失格である。

また、数々の警察不祥事で激しく批判された身内に甘い警察の体質を実証するエピソードもある。右翼団体に買収された公安捜査員を糾弾せず、匿い続けたという。その理由は「彼を挙げることで、ひとりふたりと同じようなことをしているヤツが出てきて内部で叩きあいが始まることを恐れた」からとする(52頁)。

このように本書は警察批判に活用することも可能な内容になっている。それは「警察絶対擁護派」という著者のスタンスとは対極に位置する。つまり本書は著者とは正反対の立場の人でさえ、得るものがある。それは脚色を加えていても芯の部分では著者がストレートで正直だからである。それ故に本書は単なる自己肯定・組織正当化で終わらず、警察に好感を抱く人も反感を抱く人も一読の価値がある一冊になっている。

【読書の秋】異色の健康論『北芝健のアンチエイジング道場』

本書(北芝健『北芝健のアンチエイジング道場』バジリコ、2007年)は元警視庁刑事にして作家の著者による健康を維持する秘訣をまとめた書籍である。

著者は自伝的なノンフィクションやマンガ原作のようなノンフィクションを問わず、多くの作品を発表しているが、それらの大半は自らが在職した警察の話題である。それに対して本書は健康をメインテーマとしており、著者の作品群の中でも異色である。

世の中では空前の健康ブームである。何しろ貧富を問わず、老いや死は何人も免れない。健康が多くの人の関心事となることは当然である。また、現在では医療費の増大が国家財政を圧迫しつつある。故に病気になってから治療することよりも、病気を防ぎ健康維持に努めることは社会的要請でもある。この点で健康への関心の高まりは好ましい傾向である。

一方で、健康志向の高まりについて批判する立場もある。その極端な例がタバコ規制に対する禁煙ファシズム論である。そこには健康を至上の価値とすることで、不健康な活動を排斥し、社会から豊かさや多様性が奪われてしまうことを懸念する。

管見は禁煙ファシズム論を支持するつもりはないが、健康を目的化する風潮に窮屈さを感じる人が少なからず存在するであろうことは理解できる。

そのような健康志向がもたらす息苦しさとは本書は無縁である。本書の「はじめに」のサブタイトルは「不健康なことを楽しむには、健康な身体が必要なのだ!」と書かれている。

「不摂生をしても病気にならない生活習慣」という禁欲的な健康追求家から見れば不道徳と非難されそうな章もある。健康は人間にとって目的ではなく、生を楽しむための手段であることが本書の一貫したスタンスである。

内容的にも著者の健康法はユニークである。一般に健康志向は自然志向に結びつく。自然の素材を食し、人工的な合成物を避ける傾向にある。しかし、著者はサプリメントの効用を説く。著者自身、サプリメント代として月15万円を投資しているという。

この点についての著者の思想は、糖尿病とインシュリンについての記述で明確化されている。著者はインシュリンを最後の手段とし、食事制限や運動を主体とする糖尿病の治療法に批判的である。反対にインシュリンを活用して、時には好物を食べて楽しみながら血糖値をコントロールする治療法に好意的である(92頁)。

末尾に「本書の健康術の効果は、著者自身の身体を基準にしたもの」との注意書きがあるとおり、本書の内容が万人に効果があるとは限らない。しかし、本書の思想は健康志向の人も、一般の健康志向に疑問の持つ人にとっても考えさせられる内容である。

【読書の秋】心理面重視の取調べ『「落とし」の技術』

本書(北芝健『「落とし」の技術』双葉社、2004年)は元警視庁刑事による取調べの経験をまとめたものである。著者は警察時代の経験を多くの本にしているが、本書は取り調べのテクニックに焦点を絞っている。詳細な心理分析を加えており、本書で書かれた内容は日常生活での交渉や人間関係の構築にも応用可能になっている。
刑事による取調べシーンは様々な作品で描かれているが、本書の特徴は「相手の尊厳を傷つけない」ことをモットーにしている点である。被疑者の自尊心を打ち砕いて自白に導こうとするような取調べ手法が横行している中で本書は非常に新鮮である。

本書では「暴力や脅しによって自白を引き出すような方法は、あってはならない」と断言する(204頁)。帝銀事件などを担当した刑事・平塚八兵衛の取調べの実態も正直に記述している。「平塚刑事の取調べを受ける被疑者は、誰もが恐怖で顔面蒼白になって取調室に入っていった。そしてしばらくして部屋を出てきたときには、体のあちらこちらに殴られた痕を残していた」(200頁)。

日本の警察には過酷な取調べで被疑者を追い詰めて自白に追い込む傾向が強い。横浜地方裁判所による再審開始決定(2008年10月)で、横浜事件は神奈川県警特高課が拷問により自白をでっち上げたものであると認定された。最近でも鹿児島選挙違反事件(志布志事件)や富山連続婦女暴行事件のように冤罪事件は繰り返されている。
著者の主張は警察の戦前から続く旧態依然とした体質とは一線を画すものである。警察組織に属していた著者が先輩方の手法を批判することは小役人体質ではできないことである。著者は警察擁護派を自称し、内部告発者という位置づけではない。古巣の組織を批判することは、ある意味では内部告発者以上に勇気がいる。内部告発者ならば組織と完全に対立しており、これ以上関係を悪化させようがないため、かえって批判することに躊躇はない。
但し、著者の主張がどれだけ実体を有するものであるかは疑問がある。著者は別の著作において、被疑者に「徹底的に辱めを与え精神を崩壊させる」取調べの実態を物語っている(北芝健『スマン!刑事(デカ)でごめんなさい。』宝島社、2005年、167頁)。しかも、それを「刑事にとっては最高の“ストレス発散部屋”」と言っている。これでは個人の歪んだ正義感から被疑者に暴力を加えた平塚八兵衛と変わらない。

また、「相手の尊厳を傷つけない」と主張するが、本書で紹介されたテクニックは不利な立場に追い込まれたと相手に思い込ませて相手に喋らせようとするものである。真の意味で人間の人格を尊重しているわけではない。意地悪な見方をすれば被疑者を心理的に追い込んで自白を誘う従来型捜査手法と五十歩百歩である。
このように本書には疑問があるものの、一般の人々の日常生活においても全ての人間関係において相手の人格を尊重することはできない。私自身、東急不動産(販売代理:東急リバブル)から不利益事実を説明されずにマンションを騙し売りされた経験があり、裁判にまで至る激しいやり取りがあった。そこでは友人や家族に対するのとは違った対応が必要になる。そのような場面において本書で紹介されたテクニックは大いに役立つものと考える。

【書評】暴力団と対決『警察裏物語』

本書(北芝健『警察裏物語 小説やTVドラマより面白い警察の真実』バジリコ、2006年)は元警視庁刑事による警察の内幕を扱った作品である。

2年後に出版された続編(北芝健『続・警察裏物語 27万人の巨大組織、警察のお仕事と素顔の警察官たち』バジリコ、2008年)がユニークな警察官や事件をピックアップした傾向があるのに対し、本書はマクロな視点で警察の仕組みについて書かれている。いわば続編が面白い内幕話を集めたのに対し、本書は警察のありようを一般に理解してもらうための基本書である。

本書は警察内部の話だけではなく、警察から見た右翼、左翼、宗教団体などについて言及する。警察学校では右翼について「右翼もまた民主主義の破壊者であることを諸君たちは忘れてはならない」と教えているという(92頁)。

左翼側からは右翼と警察の癒着が批判されることがある。しかし、上述の警察学校教官の言葉は右翼も取締りの対象であり、ズブズブの蜜月関係でないことを示している。一方で、「右翼もまた」という表現からは警察組織が思想的には右翼に近いところにあるところを正直に吐露している。本書では殊更に警察を美化することもなく、一方で不本意な退職者にありがちな過度に貶めることもしていない。副題に「警察の真実」とあるとおり、等身大の警察を描いている。

特に本書で力を入れているのは暴力団との対決である。現在の暴力団は潜行化し、表の経済への進出が著しい。本書では東急グループを例に暴力団と大手企業の癒着に触れている。「東急コンツェルンが広域組織系フロント企業との仕事を通じ、コンツェルンそのものが広域暴力団組織に乗っ取られそうになった」という(244頁)。実際、広域暴力団の関係者が1989年に東京急行電鉄に株式を大量に買い付けた話は有名である。

暴力団に対し、著者は以下のように断言する。「ヤクザが相手の精神性を省みず、暴力によって利益を上げていこうとする事実がある以上、警察はヤクザと対極に位置しなければいけない」と断言する。そして暴力団と「闘争(コンフリクト)し続けること」が警察官の責務とする(245頁)。

暴力団の問題点を「相手の精神性を省みず」と表現したことは卓見である。暴力団のシノギは一般の取引のように自由意思によらず、相手の自己決定権を侵害するから社会悪になる。脅しではなくて騙しになるが、私は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から不利益事実(隣地建て替えなど)を説明されずに新築マンションを購入してしまった経験がある。

引渡し後に真相を知った私にとって、不利益の結果以上に不利益の説明を受けた上で判断する選択の自由が損なわれたことが許せなかった。故に消費者契約法に基づき、売買契約を取り消した。暴力団が社会悪であるのも、暴力被害をもたらすという結果以前に、相手の精神的自由を侵害する点にある。人権や民主主義という観点から著者の言説に問題を感じたことも皆無ではないが、精神への侵害を憎む著者の正義感は純粋に評価したい。

【書評】警察の内幕を面白く『続・警察裏物語』

 本書(北芝健『続・警察裏物語-27万人の巨大組織、警察のお仕事と素顔の警察官たち』バジリコ、2008年)は元警視庁刑事による警察の内幕を扱った作品である。出版社のバジリコでは「裏物語シリーズ」と題して『自衛隊裏物語』『ナース裏物語』と特殊な職業の裏事情を明らかにする書籍を刊行している。

 著者は会社員から警察官になり、退職後はコメンテーターやマンガ原作者としても活躍する異色の経歴の持ち主である。本書によれば、警察官時代も交番勤務から刑事警察、公安警察と警察のあらゆる分野に携わり、そこ頃から副業としてマンガ原作者になっていたという。

 本書はベストセラーになった『警察裏物語』の続編である。本書は続編であるが、前著の続き物にはなっておらず、前著を読んでいない方でも十分理解できる内容になっている。著者の警察官としての多彩なキャリアを活かし、様々な警察の側面を雑学的に詰め込んでいる。ヤクザや米国警察のエピソードが多いのが本書の特徴である。マンガ原作者をしているだけあって、読みやすく面白く書かれている。

 タイトルに「裏」とあるが、本書は裏金や不祥事などの内部告発物ではない。警察を糾弾するのではなく、警察の内部事情を伝えることで、警察への理解を深めてもらうことを目指している。むしろ読者が警察に好意的感情を抱いてもらうことを期待している(239頁)。

 とはいえ、著書のスタンスは警察OBとして警察を無批判に擁護することではない。本書は、ありもしないような警察官の美談を並べたものではない。等身大の内幕を明らかにすることで、読者の評価を委ねている。著者の姿勢は公正である。

 例えば本書には、米国のギャングを逮捕状なしで拘束し、ようやく逮捕状が出された2時間後に初めて「お前を逮捕する」と告げたエピソードが掲載されている(88頁)。本書では著者の武勇伝として語られているが、法的には大いに問題がある内容である。
日本警察の遵法意識の後進性を示すものと批判することも可能である。このように本書には警察に対する見方によっては賛否が分かれる内容であるが、一般に知られていない内幕を公刊しただけでも貴重である。

 本書を読むと、著者が他人をリスペクトできる人間であることが分かる。本書に著者自身の武勇伝が列挙されているのは、この種の書物の性格上、予想できることである。しかし、感心できるのは、それと同じくらい、優れた他者を評価していることである。
官僚機構は露骨な競争社会でもあるが、本書では同僚警察官の才能を高く評価している。また、警察と自衛隊や他の機関の間には縄張り意識があるものだが、著書は他の機関の能力を認め、連携の必要性を主張している。

 さらに著者はヤクザに対しても人間としては尊重し、認めるところは認めている。公務員の中には自分が国民に対して人格的にも上であるかのような勘違いをした人間もいるが、そのような歪んだ公務員意識は著者には見られない。他人を素直に評価できる著者の性格が著者の幅広い活躍の原動力になっていると思われる。

 本書でも語られている著者の華々しいキャリアに対しては、一部週刊誌から経歴詐称とバッシングされた。この点について著者は巻末で「捏造週刊誌との対決、最終報告」で触れている。

 著者は言われなきバッシングを受け、名誉回復のため、出版社を提訴したという。「弁護費用がかさむという経済的合理性だけで、出版社は捏造記事を書いても泣き寝入りするだろうと踏んでいたのであろうが、そうは問屋がおろさない」と書く(240頁)。

 これは私にも思い当たることがある。私は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から新築分譲マンションを購入したが、不利益事実(隣地建て替えなど)を隠して騙し売りしたものであった。引渡し後に真相を知った私は東急不動産に抗議した。

 しかし、東急不動産住宅事業本部の課長(当時)は「裁判所でもどこでも好きなところに行って下さい」と言い放ち、協議を打ち切った。「一消費者が裁判をすることはないだろう」という発想からの強気の態度であった。しかし私は泣き寝入りせずに売買代金返還を求める裁判を起こし、東京地裁平成18年8月30日判決で勝訴した。

 この経験があるために著者の憤りには大いに理解できる。刑事や公安での経験が盛り込まれた本書が出版されることは著者にとって、バッシングに屈服しないことを示す記念碑的な作品となる。著者は「私の生き方はこれからも「ケンカ上等!」です」と語る。著者の今後の活躍にも期待したい。

北芝健氏からミクシィ年賀状が届いた

ネット時代の新たなファンサービス

 元警視庁刑事で作家の北芝健氏がミクシィ年賀状をファンに送付した。記者(=林田)あてにも北芝氏と親交のある作家・石原伸司氏が一緒に写っている写真付きの年賀状が届いた。Web 2.0時代の新たなファンサービスの一形態として注目される。

 ミクシィ年賀状はSNS最大手のミクシィ(mixi)によるサービスである。住所や本名が分からないマイミクシィにも、日本郵便のお年玉付き年賀葉書で2009年の年賀状を郵送できる。年賀状を送りたい人はミクシィ上で送付先のマイミクを選択する。受取人にはミクシィからメッセージが送られる。メッセージの指示に従って住所を登録すると、ミクシィが年賀状配送手続きをしてくれる。

 作家やコメンテーターとして活躍している北芝氏は、ミクシィのユーザーでもある。ミクシィの日記上において自身の出演する番組やイベント、書籍の出版についてアナウンスしている。元モーニング娘。の後藤真希さんがミクシィ内のプロジェクトSWEET BLACKにて新曲「Fly away」を発表するなどミクシィを利用したプロモーションはニュースにもなっているが、北芝氏もミクシィを効果的に活用している。

 誰でもアクセスできるWebサイトと異なり、SNSは会員(登録者)でなければ閲覧できないクローズドなコミュニティである。そのため、可能な限り多くの人に告知したいプロモーションには一見すると向いていないように思える。

 しかし、Webサイトは閲覧者側でアクセスしにいかなければ見てもらえないのに対し、ミクシィでは日記を書けばマイミクのトップ画面にも更新情報が伝達される。そのため、マイミクの目に留まり、閲覧される可能性が高い。何よりもマイミクという形でつながっていることが親近感を持たせてくれる。

 北芝氏の面白い点はマイミクの希望者に年賀状を送付するにあたり、条件を付したことである。それはミクシィのレビュー機能を利用して書籍の感想を書くことである。対象の書籍は北芝氏の著書『続・警察裏物語』(バジリコ)などである。これはWeb 2.0の傾向を見事にとらえたやり方である。

 従来の枠組みでは北芝氏のような作家は情報の送り手であり、ファンは受け手と位置付けられる。送り手と受け手の立場は固定化していた。しかし、インターネットの発達によって一般消費者も情報の発信者になれるようになった。消費者自身にも受け手に甘んじることをよしとせず、自己表現の欲求が存在していた。「インターネットが社会を変える」というと技術面に関心が集中しがちであるが、消費者の潜在的欲求を実現できる技術が整ったことが重要である。

 北芝氏はマイミクに書籍の感想の発表を求めることで、消費者の表現欲を上手に刺激した。意識的であるかは別として、北芝氏はマイミクを単なる情報の受け手とはとらえていない。単に新しいシステムとしてインターネットを利用するだけでなく、インターネット時代のユーザー心理を踏まえている。世代的にも元警察官という経歴からもインターネットに対して保守的であってもおかしくないが、技術に振り回されずに上手に利用する姿勢は注目に値する。インターネット利用の面からも北芝氏の今後の活躍を期待したい。

【書評】『やんちゃ、刑事。』破天荒でも相違は尊重

本書は元警視庁刑事で作家の著者が半生を振り返った自叙伝である。喧嘩に明け暮れた不良少年時代からヨーロッパ留学中のラブロマンス、ユーラシア大陸を横断する放浪旅、一念発起して警察官となり、公安警察に異動するまでを描く。

著者は自らの警察官の経験を元にした書籍を数多く出版している。本書で記載されたエピソードも類書(『警察裏物語』『スマン!刑事でごめんなさい。』など)と重なるものが多い。北芝作品はエンターテイメント性が強く、どこまでが真実で、どこからが誇張なのか微妙な話もあるが、別々の書籍でも繰り返し登場するエピソードは作り話と切り捨てられないリアリティがある。

類書と比べた本書の特徴は放浪旅の経験に紙数を割いていることである。著者は英国留学をしていたが、日本への帰途はバックパッカーとしてユーラシア大陸を横断する。安宿に泊まりながらギリシアやトルコ、イラン、アフガニスタン、インドを旅していく。

北芝作品の魅力は痛快な武勇伝である。それは警察官になる前の喧嘩エピソードにも警察官時代の殊勲にも共通する。一方、それを自慢話に感じてしまう向きもあり、好き嫌いは分かれるところである。記者は著者に好感を抱いており、エンターテイメント性を楽しむために本書を手に取った。しかし、本書には武勇伝に留まらず、含蓄ある言葉が存在する。

イギリス留学の箇所において著者は以下の述懐をしている。「当時は、人種差別は今よりもひどかったけれども、やっぱり相手の文化をしっかりと学び、尊敬の気持ちを示せばちゃんと分かり合えた」(74頁)。

また、警察時代についての箇所では警察内部の職種(交番勤務や刑事)で優劣を判断する傾向を批判する。

「仕事の優劣なんてまったくない。例えば警備の任務にしても、交通課の協力がないと交通整理もできないし、信号も変えられない。そのため、お互いの部署間の関係にはとても気を使うし、お互いを尊重しあっている。だから、一つの仕事に対して優越感や劣等感なんて内部的思考は全くない」(177頁)。

日本社会の悪平等主義に対しては以前から強く批判されている。一方で平等幻想の破壊後に出現した格差社会は「ワーキングプア」「ネットカフェ難民」の語が示すように悲惨な状況である。ここには日本人の相違に対する未熟さが表れている。

日本人は異なる人に対して優劣をつけたがる傾向にある。正社員と契約社員、営業と事務職、刑事と交番勤務と異なる立場の人がいると、どちらが上でどちらが下かというレッテルを貼らなければ気が済まない。相違が格差に直結してしまうために、格差に反対する側の論理も相違を否定する悪平等主義に陥ってしまう。

その点、著者の感覚は相違があることを認めた上で、相違があることを尊重している。ここには悪平等主義も格差意識も存在しない。著者の日本人離れした感覚は閉塞感に苦しむ日本社会において非常に貴重である。


『やんちゃ、刑事。』
北芝健(著)
竹書房
2007年11月30日

石原伸司

【書評】『逢えてよかった』少年少女を見下す大人への怒り

本書は少年少女の更生に尽力する著者(石原伸司)の活動記録である。著者は暴力団組長であったが、引退後に作家となった。現在は作家として活動しながら、渋谷センター街などの繁華街を夜回りし、一人でも多くの少年少女を悪の道から救おうとしている。いつしか著者は「夜回り組長」と呼ばれるようになった。

本書の特色は著者が非行に走る少年少女達と正面からぶつかっていることである。綺麗事や理屈ではなく、体当たりでぶつかっている。それ故に少年少女から真実を引き出せている。実際、本書ではリストカットを繰り返す両親や娘に売春を要求する親など、非行に走った少年少女達の衝撃的な家庭環境が明かされている。これらは当人にとっては中々他人に話せない内容である。それを聞き出せただけでも、著者が少年少女から信頼されていることが分かる。

そして著者の優れている点は現代の少年少女が置かれている厳しい社会環境を問題として認識していることである。現代の少年少女は、過去の世代と比べると物質的には豊かであり、はるかに恵まれている。そのため、現代の少年少女の非行を物質的豊かさ故の精神的病理と分析する向きもある。

しかし、この種の分析には落とし穴がある。非行に走る少年少女は甘やかされて育った現代っ子特有の贅沢病と突き放すことになりかねないためである。それは少年少女の苦しみから目を背け、「最近の若い者は」的な無意味な批判に陥ることになる。そして自衛隊に入隊させて性根を叩き直せば良いという類の間違った解決策を生み出すことになる。

これに対し、著者は現代っ子が昔以上に大変な状況にあると認識している。故に著者は「最近の若い者は」と無意味に偉ぶることはしない。これが著者の夜回りの大きな成功要因である。当たり前のことのように思えるが、これは非常に大変なことである。著者自身は敗戦後の焼け野原の中を浮浪児として過ごしている。食べることや寝る場所を探すことに苦労する少年時代を送っていた。生物的な意味で生きることの大変さは現代っ子の比ではない。

著者は「悪の道を歩いてきた自分だから、非行少年少女を受け止められる」と言うが、それほど簡単ではない。むしろ凡人ならば「俺の方が苦労している。それに比べて最近の若者は……」となってしまうのではないか。その意味で少年少女の苦しみを受け止められる著者の共感力には非常に優れたものがある。

その著者が本書で少年少女が荒れる原因を端的に説明している。それは以下の文章である。

「子供を軽く扱い、軽視する、そんな大人の態度は子供にもわかる。子供がイラつき、キレる原因はこれだろう」(117頁)。

記者(=林田)は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から不利益事実(隣地建て替え)を説明されずに新築マンションを購入してしまった経験がある。これは裁判にまで発展するトラブルになった。

記者の怒りは騙し売りをされたことに対して向けられただけではなかった。「たらい回しにしておけば泣き寝入りするだろう」というような消費者を見下す東急リバブル・東急不動産の不誠実な姿勢にも怒りをかきたてられた。それ故、著者の分析には大いに共感する。

記者には東急リバブル・東急不動産という明確な敵、分かりやすい悪があった。しかし、子ども達の場合は漠然とした大人社会に対する反感となってしまい、怒りの明確な対象が見えにくい。その結果、自分や身の回りの人を傷つける方向に向かってしまう。ここに大きな悲劇がある。

少年少女の問題は当の少年少女ではなく、大人が大人の視点で論じるため、どうしても少年少女の現実を無視した的外れな議論となってしまうという限界がある。その中で本書は少年少女と正面からぶつかった力作である。少年少女の置かれた状況を理解するために多くの人に読んでほしい一冊である。


『逢えてよかった―夜回り組長にココロを預けた少女たちのホンネ』
石原伸司 著
産経新聞出版発行
日本工業新聞社発売
2008年8月8日発行
243頁

【書評】『歌舞伎町のシャブ女王』薬物依存の怖さ

本書は「夜回り組長」の異名をとる著者(石原伸司)と「歌舞伎町のシャブ女王」と呼ばれた太田アスカの壮絶な交流記録である。著者は暴力団組長を引退後に作家となった。

現在は作家として活動しながら、繁華街を夜回りし、非行少年少女の更生に尽力する。その活動はNHK「ゆうどきネットワーク」(2008年10月31日放送)で「特集〜夜回り組長 再出発の応援歌〜」と特集されるなど、広く認知されるようになった。

暴力団組長という経歴を持ち、大勢の非行少年少女と向き合ってきた著者にとっても、アスカは衝撃的であった。著者をして「こんな女、見たことがない」と言わしめるほどであった。何しろ13歳からの筋金入りのシャブ(覚せい剤)&セックス中毒者である。自分を裏切ったヤクザの組長を警察に売る一方、刑事をシャブ漬けで破滅させるという荒業を行った。

そのアスカは著者(石原)と出会うことで更生を決意する。しかし、荒んだ生活が身についてしまっているアスカは一筋縄ではいかない。商業的には非行少女の更生物語として感動的にまとめたいところである。著者自身、本書の企画時点ではアスカの更生物語とするつもりであったと書いている。急死した飯島愛さんを目標としてタレントとして売り出す構想まであったという。

ところが、アスカが失踪するなど現実は期待通りに進まなかった。本書ではアスカに裏切られた著者の困惑と落胆を率直に記している。予定調和の展開にならず、話の座りは悪いものの、ありのままに記録した著者を始めとする出版関係者の誠実さは高く評価したい。

更生物語としては中途半端になってしまった本書であるが、それ故にこそ薬物中毒の怖さが印象に残る。一度中毒になってしまうと抜け出すことは容易ではない。止めた後も何年にも渡って心身を損なう。本書のアスカも幻覚に苦しめられており、それが不可解な行動になっている。

本書出版後の2008年は有名大学の大学生への大麻汚染が社会に衝撃を与えた。その背景として薬物依存に対する認識の甘さが指摘されている。大麻の吸引がファッション感覚になっているという。その意味で当初の企画からすると不本意な内容になったとしても、本書は非常にタイムリーな書籍である。期せずして社会の問題意識に適合した内容になった。多くの人が本書を読み、薬物依存の怖さを認識して欲しいと感じた。

『歌舞伎町のシャブ女王 覚醒剤に堕ちたアスカの青春』
石原 伸司
(バジリコ 2007年12月22日)

阿佐ヶ谷ロフトA

現役探偵らによるトークイベントに参加!『探偵裏物語』

現役探偵らによるトークイベント『小原誠が初めて明かす!! 〜探偵裏物語〜』が2008年10月3日、阿佐ヶ谷ロフトA(Asagaya/Loft A)で開催された。阿佐ヶ谷ロフトAは東京都杉並区にあるトーク&ミュージックライブハウスである。

小原氏はオハラ調査事務所の所長で、探偵歴35年のベテラン探偵である。フィクション作品内では脚光を浴びるものの、実際に接することは少なく、あまり知られていない探偵の裏話をたっぷりと語った。イベントは2部構成で進行した。第1部は小原氏を含む4人の探偵が登場し、探偵の苦労や失敗談、業界の将来について語った。司会者は体調不良で欠席したため、小原氏が司会も務めた。

最初に小原氏は自著『探偵裏物語』(バジリコ)を紹介した。笑いあり、涙ありの吉本新喜劇のような作品と説明した。今回のイベントはバジリコによる書籍の販売や著者によるサインも行われ、出版記念イベントの側面を有していた。

探偵業界については、探偵業法(探偵業の業務の適正化に関する法律)施行により、大きく変わったとする。契約トラブルを回避するために不動産取引のように重要事項説明書が必要になった。

契約条件については「言った、言わない」でトラブルになりがちである。私も東急不動産からマンションを購入した際、マンション竣工後に隣地が建て替えられるという説明を受けなかったために売買契約を取り消した経験がある。その裁判では重要事項説明書で隣地建て替えを明示していないことを証拠の一つとした。このように重要事項説明書は法的に重要な意味を有する書類である。

また、IT技術の発達・普及も探偵の仕事内容を変えつつある。たとえば小型のGPS装置をターゲットに装着すれば尾行をする必要はない。このため、10年後には従来型の探偵の仕事は消滅してしまうかもしれないとの悲観的な見方も出された。また、弁護士が増えている現在、仕事にあぶれた弁護士が探偵の仕事を奪っていく可能性もある。

情報が溢れており、比較的容易に情報を入手できる時代だからこそ、正確な調査・分析が求められるとまとめられた。加えて小原氏は探偵の面白みは達成感であるとし、少なくともここにいる探偵は金銭だけでは動かないと結論付けた。

第1部の最後の方では、御堂岡啓昭氏が登場した。御堂岡氏はインターネット関係に詳しく、その方面での助言や調査などをしていると紹介された。探偵の調査では特定の専門知識が必要になることも多い。専門分野については、それぞれの専門家に依頼することになる。バランスの取れた探偵になるためには広く浅く知識を持つことが重要と小原氏は主張した。

第2部では小原氏、石原伸司氏、御堂岡啓昭氏により、石原氏の活動を中心に子どもの問題が語られた。石原氏は「夜回り組長」として知られる作家である。山口組系の暴力団組長であったが、引退後は繁華街で夜回りを始め、非行少年少女の更生に尽力している。

石原氏は「子ども達は本気で話せば分かる」と力説した。少年少女から感謝される今は生きていて楽しいという。浮浪児であった自分の経験を元に「人間は、やる気があれば、いくらでも変われる」と主張した。親の気持ちで子どもは変われるため、いい親になって欲しいと観客に訴えた。

現役探偵や元暴力団組長という多彩な顔ぶれによるトークイベントでは、通常では聞くことができない話を聞けて興味深い内容であった。

警察問題のトークイベント【阿佐ヶ谷】

トークイベント「対決!! 公安 VS 右翼 〜北芝健と鈴木邦男の邂逅」が2008年1月22日、阿佐ヶ谷ロフトA(杉並区阿佐谷南)にて開催された。北芝健氏、鈴木邦男氏、寺澤有氏という多彩な顔ぶれが出演したイベントである。

北芝氏は元警視庁刑事で、公安に所属したこともあるという。現在は犯罪学者や作家として活動している。鈴木氏は右翼団体・一水会顧問である。警察から朝日新聞社支局などに対するテロ事件・赤報隊事件の容疑者リストとして実名公表されたことがある。また、雑誌「SPA!」の連載で赤報隊に触れた際は家宅捜索を受けており、警察には因縁がある。寺澤氏は警察批判で名を馳せたジャーナリストである。対極に位置する人々が一堂に会するだけでも興味が湧く。

最初は司会の御堂岡啓昭氏と北芝氏の雑談で幕を開けた。北芝氏は飲み物にアイスティーの氷抜きを注文し、急激に熱いものや冷たいものは健康に悪いとアンチエイジングの知識を披露した。また、アフガニスタン旅行について話した。この内容は著書『やんちゃ、刑事。』で詳しく紹介されている。

この後に鈴木氏と寺澤氏が登場し、本論に入る。向かって右端から御堂岡氏、北芝氏、鈴木氏、寺澤氏が座った。鈴木氏と北芝氏は早稲田大学の先輩後輩の関係にある。また、寺澤氏と御堂岡氏は同じ中央大学出身である。

まず、北芝氏が警察から見た右翼について発言した。既成右翼は9割くらいが暴力団である。地上げや総会屋などで資金を得ている。それとは別に鈴木氏の一水会のような民族派右翼があるとする。赤報隊事件で警察が鈴木氏を敵視したことについては、「公安はストレスがたまっている。(鈴木さんと)友達になればいいのに」と発言した。

これを受けて鈴木氏も「警察も日頃は一緒に会って酒を飲んでいる、女遊びもしている。新左翼への対応とは全然違う」と応じた。

寺澤氏は警視庁蔵前署による拳銃押収でっちあげ事件の取材中に警視庁公安総務課から尾行された経験を紹介した。東京の自宅から取材先の福島県までライトバンで尾行されたため、朝日新聞福島支局に駆け込み、支局員にライトバンの写真を撮影してもらった。公安捜査員の取材妨害に対し、寺澤氏は国家賠償を求めて提訴したが、警察側はオウム真理教捜査の一環と言い張ったという。

この国賠訴訟は御堂岡氏と寺澤氏の接点にもなっている。裁判を傍聴した御堂岡氏は寺澤氏と面識を有することになる。2007年のインターネット掲示板「2ちゃんねる」の閉鎖騒動に際しては、「2ちゃんねる」閉鎖を狙う側が対「2ちゃんねる」訴訟に訴訟した経験のある寺澤氏に接触した。これに対し、御堂岡氏は「彼らは詐欺師だから」と説明したという。

休憩を挟んだ後半にはゲストとして石原伸司氏が登場した。石原氏は元暴力団組長で、現在は作家である。繁華街に立って少年少女の構成に尽力しているため、夜回り組長の異名を持つ。石原氏は警視庁小岩警察署で留置中に酒食を供された厚遇ぶりを語った。暴力団組長を懐柔して情報を取ることが警察の目的であったのだろうと石原氏は推測する。これは写真週刊誌に掲載され、国会で取り上げられるほどの問題に発展した。

他には選挙違反の冤罪事件である志布志事件やロス疑惑の三浦和義元会社社長の自殺、中央大学教授刺殺事件などの事件について興味深い発言がなされた。最後は出席者から出演者に対する質問コーナーにあてられた。国松警察庁長官狙撃事件や元厚生次官宅連続襲撃事件などについて質問された。

記者は東急コンツェルンが暴力団に乗っ取られそうになった背景について、北芝氏に質問した。これは北芝氏が著書『警察裏物語』で指摘していた内容であり、詳しく知りたいと思っていたものである。北芝氏によると、東急の脇の甘さや創業家である五島家の付き合いの派手さが暴力団に付け込まれる要因となったという。

バックグランドや思想が異なる人達により突っ込んだ議論がなされ、有意義なイベントであった。

ロフトAのグリーンカレー【阿佐ヶ谷】

東京都杉並区の阿佐ヶ谷ロフトA(Asagaya/Loft A)は2007年12月にオープンしたTalk&Musicライブハウスである。中央線文化の情報発信基地として毎日、様々なイベントが開催されている。サブカルの発信地に相応しく提供される料理もB級グルメや多国籍料理が多い。記者が訪れた2009年1月22日の「本日のカレー」はグリーンカレーであった。

この日はトークイベント「対決!! 公安 VS 右翼 〜北芝健と鈴木邦男の邂逅」が行われた。元刑事の北芝健氏、右翼団体顧問の鈴木邦男氏、ジャーナリストの寺澤有氏という多彩な顔ぶれが、警察の誤認捜査やメディア操作など一般では聞けない裏話を披露した。
グリーンカレーは緑色のハーブ類を用いるために緑がかった色になる。カレーと言えばインドであるが、グリーンカレーはタイ料理である。阿佐ヶ谷ロフトAで出されたカレーは緑というよりも灰色がかっていた。辛いのだが、甘いという不思議な食感である。ココナッツミルクの甘いコクの中に唐辛子の辛さが引き立てる。

阿佐ヶ谷ロフトAは飲食料金がイベント出演者のギャラになるという独特のシステムをとっている。そのためか、値段に対する料理のボリュームは少なめであるが、このグリーンカレーには野菜や肉がふんだんに入っており、栄養バランスも良さそうである。
今回は出演者の人も皆カレーを注文して食べた。北芝氏はイベント開始前にスパゲティを食べていたというが、美味しくてカレーをお替りしたほどである。北芝氏はインドの現地カレーも食べたことがあるが、日本で食べるカレーが美味しいと言う。ゲストとして出演した元暴力団組長の石原伸司氏も「(服役していた)府中刑務所のカレーより美味しい」と発言した。

イベント出演者と参加者が同じものを食べて、味を談義するというのもロフトならではの不思議な感覚である。イベントの本題の話も興味深かったが、食べ物談義も中々味があってよい。
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