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林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』

林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』(The Suit TOKYU Land Corporation's Fraud: Purchase Stage)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)のマンションだまし売りの実態を物語るノンフィクションである。

林田力は東急不動産から不利益事実(隣地建て替えによる日照、通風・眺望の喪失など)を隠して新築マンションをだまし売りされた。引渡し後に真相を知った林田力は消費者契約法第4条第2項(不利益事実不告知)に基づき売買契約を取り消し、裁判(平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した。

この裁判の経緯は林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社、2009年)で明らかにした。『東急不動産だまし売り裁判』はタイトルの通り、裁判をテーマとした書籍であり、提訴後の出来事を対象とする。問題物件の購入に至った経緯や問題発覚後の東急リバブル・東急不動産の不誠実な対応(これが両社への悪印象を決定的にした)には触れていない。その点を知りたいとの声が読者から少なくなかった。

そこで『東急不動産だまし売り裁判購入編』では購入からマンションだまし売り発覚までの経緯を明らかにした。被害実態を理解できるように東急不動産マンションの写真も掲載した。また、東急不動産だまし売り被害経験を踏まえた住宅購入ポイントをまとめた。

悪徳不動産業者の詐欺的商法にみすみす引き込まれていく愚かな自分の姿を描くことは恥ずかしいものであるが、他山の石として役立てていただければ幸いである。失敗も含めて包み隠さず、赤裸々に記述した。林田力には自虐趣味はない。決してだらしなくベラベラしゃべるタイプではない。世の中には自分を曝け出すことが楽しく、慰めにもなる人がいるが、林田力は異なる。それでもマンションだまし売りの実態を明らかにするために必要なことである。

この世に失敗しない人間が存在しないことと同様、マンションだまし売りは誰の身にも災難が降りかかる可能性はある。故に東急リバブル・東急不動産だまし売り事件そのものを直視することに意義がある。東急リバブル・東急不動産の詐欺的商法や不誠実な対応を糾明することは過去の教訓に学び、将来に備えるために必要な手続きである。

『東急不動産だまし売り裁判』シリーズは消費者の権利確立と不動産取引の健全化を思えばこその書籍である。マンションだまし売りは正義に反する強盗まがいの卑劣な行為である。消費者の権利を守ろうとすれば戦う以外にない。倫理もモラルも悪徳不動産業者の前に無力であった。

2013年のNHK大河ドラマ『八重の桜』は「ならぬものはならぬ」をキーワードとする。東急不動産だまし売り裁判も「ならぬものはならぬ」の世界である。マンションだまし売りは「ならぬものはならぬ」である。

『東急不動産だまし売り裁判』には不動産業界関係者には耳の痛い話もあるが、東急不動産だまし売りを擁護しても、悪徳不動産業者の開き直りとして非難の的になるだけである。『東急不動産だまし売り裁判』の真心を理解し、受け入れることを期待する。不動産問題に関わる研究者や実務家・政策担当者は『東急不動産だまし売り裁判』を出発点として各々の仕事を進めてもらいたい。

不幸の購入
都合の良い説明
東急リバブルの他社非難
モデルルーム見学
モデルルームの相違点
物置との虚偽説明
利点のないマンション
契約締結
重要事項説明
暗黒の日々
隣地所有者の説明
東急不動産の分析
東急グループの不誠実な体質
アルス写真
セールストークにだまされるな
だまし売り被害者の住宅購入ポイント
住居
建具
LDK
洗面室
設備
業者確認事項
契約

東急不動産だまし売り裁判購入編 [Kindle版]
The Suit TOKYU Land Corporation Fraud: Purchase Stage (Japanese Edition) [Kindle Edition]
東急不動産だまし売り裁判購入編 / 林田力 / 林田力|書評でつながる読書コミュニティ 本が好き!
東急不動産だまし売り裁判購入編
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関西弁記事

林田力「不動産トラブルと消費者契約法」関西弁版

 ここに、東急リバブル株式会社及び東急不動産株式会社の新築マンション「騙し売り」の実態を報告するねん。東急不動産が販売し、東急リバブルが販売を代理した新築マンション(東京都江東区)での販売トラブルである。
 東急不動産(販売代理:東急リバブル)は新築マンション「アルス」(東京都江東区)を販売するねん際、隣地がアルス竣工後すぐに建て替えられること及び作業所で騒音が発生するねんことを認識しておったにもかかわらず説明しなかったちうわけや。
 これに対し、引渡し後に隣地所有者から真相を知った購入者は、消費者契約法第4条第2項に基づき、売買契約を取り消したちうわけや。せやけど東急不動産が売買代金返還に応じなかったため、売買代金返還を求めて東京地方裁判所に提訴した(2005年2月18日、平成17年(ワ)第3018号)。
 東京地裁の平成18年8月30日の判決では購入者が勝訴し、東急不動産に売買代金全額2870万円の返還を命じたちうわけや。その後、控訴審・東京高等裁判所において、購入者がアルスの住戸を明け渡し、東急不動産が和解金3000万円を支払うことを骨子とするねん和解が成立した(2006年12月21日)。
 和解内容は一審判決に沿ったものであり、本件和解において原告が訴えを取り下げなかったことは一審判決の正当性を示すものである。
 従来の不動産トラブルにおいては、雀の涙程度の損害賠償の支払いで終わりがちで、契約の解除や取消が認められる例は少なかったちうわけや。本件一審判決及び和解は消費者契約法により、不動産売買契約が取り消された点で、同種被害に苦しむ「だまし売り」の被害者にとって画期的な解決方法と言える。
 浅沼良一・元二級建築士による耐震偽装マンションの購入者は消費者契約法に基づき、契約の取消しと売買代金返還を求めて、2006年12月25日に札幌地裁に提訴をしたちうわけや。本件・東急リバブル/東急不動産の「騙し売り」事例の解決法は、不動産売買トラブルの解決の指針になると思われる。

林田力「東急不動産の実質敗訴」関西弁版

 東急不動産消費者契約法違反訴訟(平成18年(ネ)第4558号)で昨年12月、東京高裁において訴訟上の和解が成立したちうわけや。東急不動産の実質敗訴である。
 本裁判は、東急不動産が不利益事実(隣地作業所の建て替え、騒音の発生)を告知せんと新築マンション「アルス」(東京都江東区)を販売したとして、消費者契約法第4条第2項に基づき、売買契約を取り消したアルス購入者が売買代金の返還を求めて提訴したものである(平成17年(ワ)第3018号)。一審の東京地裁は昨年8月、不利益事実不告知を認定し、東急不動産に売買代金全額および遅延損害金の支払いを命じたちうわけや。
 これに対し、東急不動産は翌月、東京高裁へ控訴。控訴趣意書を提出したが、その内容は一審判決が明確に否定した主張の焼き直しに過ぎなかったちうわけや。ちなみに控訴趣意書は刑事事件の用語で、民事事件では控訴理由書ちうわ。東急不動産があえて控訴趣意書ちう文書名にした理由は不明である。
 一方、原告側はアルスの構造設計者であるアトラス設計(東京都)の渡辺朋幸代表が一級建築士資格を持たない無資格者であるとの新事実を入手し、付帯控訴も準備したちうわけや。和解の成立はこうした中でのできごとで、東京高裁ではいっぺんも口頭弁論が開かれることはなかったちうわけや。東急不動産は自社の正当性を主張するねんために控訴したはずであるが、その主張をいっぺんも開陳するねんことなく、和解に応じたのやったちうわけや。
 和解内容は、東急不動産が敗訴した一審判決に沿うものである。一審判決は原告のアルス明け渡しと引き換えに、東急不動産に売買代金全額2870万円および遅延損害金の支払いを命じたが、本件和解では東急不動産が和解金3000万円を原告に支払い、原告が今年6月末日までにアルスを明け渡すことが骨子となってんねん。

「和解に応じた東急不動産の卑劣」関西弁版

コメントありがとう御座いまんねん。御指摘の通り、東急不動産はズルイと思いまんねん。
東急不動産が和解に応じた理由は御指摘の通り、敗訴判決確定の回避にあると考えまんねん。一般論として相手方が早期和解に応じることは当事者側にとっては好ましいものとされまっけど、本件では以下の理由により控訴人側には早期和解のメリットはおまへんやったちうわけや。
第一に東急不動産は一審において既に十分すぎるほど時間稼ぎを行っており、控訴審で早期和解したとしても当事者にとっては遅すぎまんねん。
第二に東急不動産が控訴した時点で原告は被控訴人として控訴手続きに巻き込まれることになり、一審における東急不動産の応訴態度を踏まえれば、仮に控訴審で和解が成立したとしても半年一年経過した後になると覚悟を決めておりたんやちうわけや。それを見込んで諸々の計画を立てており、早期の和解は迷惑以外の何者でもおまへん。
無論、単に敗訴判決確定を避け、和解目当てで控訴するねん当事者がいることは存じておるんや。この場合は代理人間で和解含みの控訴であることを、それとなく相手に伝わるよう根回ししておくことが通常や。訴訟上の和解の形式を採るとしても法廷外で水面下の協議がなされ、裁判所の和解室では形式的な顔合わせだけとなるんや。ところが本件では控訴状が送達されてから代理人間での水面下の接触は一切になされまへんやったちうわけや。それどころか東急不動産は民事訴訟では使われへん控訴趣意書なる文書を送りつけてきたんやちうわけや。単に間違えただけなのか、無知なのか、それとも相手をどあほにするねんためにあえて控訴趣意書ちうタイトルを用おったのかは不明や。
せやけど控訴提起から何らの水面下での接触もなされへん状態で送り付けられれば相手方としては臨戦態勢で望まざるを得まへん。仮に悪意のないミスやったと善意に解釈したとしても東急不動産がミスについて何らフォローしようとしなかったことは誠意のなさを示していまんねん。
このような状況から被控訴人側は早期和解はないと判断したんやちうわけや。ところが期日に高裁裁判官から和解勧試されると、東急不動産は一転して和解に応じる姿勢を示したんやちうわけや。従って東急不動産がズルイことには完全に同意しまんねん。敗訴判決を避けるために和解するねんちう姿勢もズルイやけど、加えて自らは和解を成立させるための努力を何ら行わず、裁判官から和解勧試されると乗るちう姿勢も卑劣や。
せやけど被控訴人は東急不動産の不誠実さを承知の上で和解に応じたんやちうわけや。裁判は法律上の紛争を解決するねんもので、それ以上でも以下でもなおっためや。原告は売買代金2870万円の返還を請求し、東急不動産が和解金3000万円の支払いを表明した以上、法律上の紛争は解決してしまうためや。
勿論、被控訴人は一生にいっぺんの買い物で屑物件を騙し売りした東急リバブル東急不動産に恨みがあるんや。また、東急リバブル東急不動産は宅地建物取引業法違反(第47条、重要事項不告知)で免許取消しに値するねんと判断していまんねん。せやけど、それを根拠に和解を拒むことは筋が通りまへん。
世の中には裁判に法律上の紛争を解決するねん以上の意味をもたせようとするねん人が存在するねんことは存じておるんや。実際、東急不動産は一審において原告本人の当事者尋問を一方的に延期させ、尋問では原告個人情報(年収、家族構成等)を暴露するねん等、裁判制度を原告への嫌がらせに悪用したんやちうわけや。やからといって東急不動産と同じやり方でゲームを行うことは、東急不動産に賛同するねんこと、日本社会のモラルを崩壊させた堕落の一部になることを意味しまんねん。和解成立は裁判官の努力と原告の寛容に負うものであって、東急不動産はケツのケツまで卑劣やったちうわけや。

林田力「マンション欠陥施工に対する東急不動産の呆れた説明」関西弁版

東急不動産の分譲マンション「アルス」(2003年9月に竣工東京都江東区)で、特定の部分のみ排水通気管の口径が細い、ちう問題が判明したちうわけや。特定部分の口径が細くなっとるため、排水時に通気不足が生じ、排水管からゴボゴボちう大きな騒音が発生し、居住者を悩ましておったちうわけや。
問題の物件は、株式会社ピーエス三菱東京建築支店が施工し、株式会社昇建築設計事務所(金井照彦代表)の竹内久・一級建築士が設計・監理者となってんねん。驚くべきは、特定の部分のみ通気管口径が細くなりよった経緯に対するねん、東急不動産の説明である。 東急不動産は、管理組合宛回答書(2007年4月26日)において、ようやっと経緯を説明したちうわけや。
「施工会社からは、現場で本系統は7F天井懐で梁との納まりの関係で施工難易度高く、他の選択・施工がでけへんかの問い合わせを、設計・監理会社に行ったこと申告おたんやちうわけや。一方、設計・監理会社は、本件は、販売用パンフに従い室内空間等を確保し、配管径も確保・施工するねんよう指示あったとされていまんねん」
回答書では、ピーエス三菱と昇建築設計事務所による責任のなすり付け合いを、東急不動産が他人事のように記述しとる。
せやけど、ピーエス三菱と昇建築設計事務所の両者の主張は、共に筋が通れへん。
第1に、施工会社には、設計通りに施工するねん責任がある。施工会社が、設計者に設計変更の希望を口にするねんことは許されるが、設計者が変更に応じない以上、設計通りに施工せなならへん。設計者の了解を取らんと、勝手に施工しやすい方法で施工してしもたならば手抜き施工になる。
ピーエス三菱は昇建築設計事務所に対し、「他の選択・施工がでけへんか」ちう問い合わせをしたとされる。せやけど、昇建築設計事務所が、ピーエス三菱の問い合わせに応じて設計変更したとは主張しておらん。
反対に、昇建築設計事務所は、配管径を確保して施工するねんよう指示したと主張するねん。設計変更がなされておらんにもかかわらず、ピーエス三菱は施工難易度が高いちう工事会社の都合で、勝手に細い配管で施工してしもたちうわけや。ピーエス三菱のしたことは、手抜き施工である。
第2に、監理者には、設計通りに施工されたかを確認し、されておらん場合に是正するねん責任がある。ピーエス三菱が、勝手に細い配管で施工したことは問題であるが、それに対し、確認・是正しなかった昇建築設計事務所の竹内久・一級建築士は、工事監理者としての責任を果たさなかったことになる。
結論として、ピーエス三菱も昇建築設計事務所も、共に責任を有耶無耶にしとるが、両社に責任があることを示しとる。それを悪びれんと、平然と「アルス」管理組合宛ての文書で書く、東急不動産の神経にも驚きである。
マンションは、ようけの消費者にとって、一生にいっぺんあるやろかいかの大きな買い物であるが、作り手が品質に対して、ええ加減であることを示す一例である。

林田力「天下りと随意契約〜法律事務所の事例」関西弁版

 官僚の天下りを受け入れる見返りに、企業・団体が天下り官僚の出身官庁から受注を獲得するねん利権の構図が批判されてんねん。きょうびでは農林水産省所管の独立行政法人「緑資源機構」の官製談合が問題になってんねん。その農林水産省と法律事務所についての天下りと随意契約の事例を報告するねん。
 法律を守ることを使命とするねん法律事務所でも天下りと受注の構図が見られることには驚かされる。高木賢・元食糧庁長官は農林水産省退職後、弁護士となり、井口寛二法律事務所(東京都千代田区神田駿河台)に入ったちうわけや。
 高木氏は東大在学中に司法試験に合格しており、退職後、司法修習生となり、弁護士となりよったちうわけや。高木氏のような食糧庁長官経験者は、農林水産省事務次官になるか、所管法人に天下りするねんかで、弁護士となるのは珍しい。緑資源機構等にみられるように天下り公務員が税金を食い潰すことに比べれば、一見、美談とさえ思えてしまうわ。
 せやけど、その判断は早計やったちうわけや。高木氏を受け入れた井口寛二法律事務所は農林水産省から総合食料局所管事務に係る法律顧問の契約を随意契約で締結しておったちうわけや。
 農林水産省は随意契約とした理由を「契約の性質又は目的が競争を許さなおっため(会計法第29条の3第4項)」とするねん。一方、点検結果は「見直しの余地あり」で、平成19年度から公募を実施するねんとしたちうわけや。即ち井口寛二法律事務所との随意契約には疑問があるため、公募に改めたことになる。
 井口寛二法律事務所は農林水産省OBの高木氏を受け入れ、農林水産省と法律顧問契約を随意契約で締結したちうわけや。建設会社が天下りを受け入れ、公共事業を受注するねんことと同じ構図である。天下りの弊害は数々の談合・汚職事件で明らかにされとるが、実態は国民が想像するねん以上に広範囲に及んでいる可能性がある。

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ネット書評

レビュー対象商品: 東急不動産だまし売り裁判―こうして勝った (単行本)

楽天書評

投稿日:2011年01月07日 東急不動産の実像を知る!
当事者だけに本当によく書けていると思いました。これと似たことが筑波東急ゴルフクラブでも行われています。会員を集めるだけ集めて、会員特典を次々と引き下げていったのです(ツーサムプレーの募集終了直後の廃止、デフレ下の年会費の値上げ、ハーヴェスト宿泊優待券の1泊3800円から約1万円への大幅引き上げなど)。会社側は太平洋ゴルフクラブとの提携を行い平日の優待を増やしたと言いいますが休日しか行けないサラリーマンはただただ泣くばかりです。妻と一緒にゴルフする約束で買ったのにすぐツーサムができなくなり、妻のゴルフデビューは露と消えました。妻にはさんざん嫌味を言われ、本当に悲しいです。ひどい会社!

セブンネットショッピング書評

最強・最後の不動産業界救世主 風林火山さん (2010年6月9日登録)

不動産業界に籍を置くものにとって、好き嫌いを問わず、この世界に身を置かざるを得ないものにとって、著者の動向には注目していたが、よくぞ言ってくれたというのが実感である。今回の事件は、消費者にとって裁判では必ずしも難しい案件とは言えないと感じるが、そんな当たり前の正当な主張も不動産業界では全く通用しないことが多い。この人たちは、とにかく口が上手く、言い訳け上手で、手こずらせる。力の差は、ライオン丸と大魔王ゴースンの違いがある。下手をすると一握りで握り潰されるかもしれない。個人消費者にとって、こうした局面まで到達したのは、ある種の奇跡でもある。彼のようなタイプを大人しくさせられなかったのは99%「イメージ産業」である不動産業界にとっては痛恨であるが、今後の不動産適正化のリーディングケースになるケースとして注目した。

書評

日本が腐敗しきっていないことを示す証拠, 2012/1/18

By 貧困ビジネス撲滅 (東京都新宿区)
レビュー対象商品: 東急不動産だまし売り裁判―こうして勝った (単行本)

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』は、不動産業者が消費者にマンションを販売する際にセールスポイントだけでなく、不利益事実も説明する必要があることを浮き彫りにしました。東急不動産だまし売り裁判のような消費者契約法違反が発覚すると、不動産業者は信頼回復へ長い道のりを辿ることになります。

多くの日本人は自分達の拠って立つ大地に根を下ろすことのないまま、健忘症にかかり、過去を水に流して三歩歩くと忘れてしまう鶏のように生きています。それでも忘れてはならない事件があります。『東急不動産だまし売り裁判』が扱うマンションだまし売り事件も、その一つです。これは私達の錆びついた良心が判断しなければならない社会的な問題であり、目をしっかり見開いて直視しなければならないものです。この事件を掘り下げた人がいます。

他でもない東急不動産だまし売り裁判原告の林田力です。類稀なる論理力と誰も真似できない粘り強い執念で、時には地上げブローカーなどの嫌がらせを受け、困難な目に遭いながらも裁判闘争を遂行してきました。悪徳不動産業者に傷つけられながらも、一層気力をみなぎらせる林田力の覇気に心を揺さぶられました。この本を読めば林田力が東急不動産だまし売り事件から引くに引けない道義的責任を感じていることが分かります。

『東急不動産だまし売り裁判』は日本社会が完全には腐敗しきっていないことを示す証拠です。問題を克服するためには東急不動産だまし売り事件を満天下にさらさなければなりません。マンションだまし売り被害者がマンションだまし売り事件に沈黙してしまったならば最早生きているとは言えず、上辺だけを取り繕う偽善者に過ぎなくなります。東急不動産の敗訴に欣喜雀躍する思いです。

『東急不動産だまし売り裁判』は、ぼやけていた映像が鮮明度を増していくような感触を覚える書籍です。この本を読むと悪徳不動産業者への敵対感が頭をもたげてくることを抑えきれません。胸が張り裂けんばかりに心臓の鼓動が高鳴ります。読み終えた時は魂が抜けたように言葉を失い、呆けたようになってしまいました。内には悲哀と憤怒が渦巻いていました。東急リバブル東急不動産と孤軍奮闘した原告を支えてきたものは良心と豊かな感受性でした。

裁判での東急不動産側の主張は誰の行為が正しいのかという次元からは遠く離れていました。どうすれば原告・林田力の正当な請求から東急リバブルや東急不動産を防御できるのか、問題物件を売ったら売りっぱなしにして逃げ切ることができないかということに全神経を集中させていました。

東急不動産と東急リバブルの営業に会ってみたい衝動に駆られます。「あなたのせいで無実の消費者が一生に一度の買い物でだまし売りされ、人生をメチャクチャにされたことについて考えたことがありますか」と叫びたくなります。彼らは恥を知らなければなりません。恥ずかしさのあまり、自殺でもしてくれたならば快く拍手をしてあげます。しかし、できないでしょう。悪徳不動産営業は卑怯で狡猾なだけで勇気はありませんから。

多くの告発者と同様、林田力に対しても攻撃がなされています。その種の攻撃は東急不動産だまし売り事件の核心を知らないか、知っていても度外視することによるもので、林田力に対する名誉棄損であるばかりか、消費者運動に冷や水を浴びせる行為です。この種の攻撃は雇われ言論の横暴と断定できます。

消費者はゼロゼロ物件業者や追い出し屋など悪徳不動産業者の数知れない横暴に悩まされています。悪徳不動産業者の不正に泣き寝入りするならば、身を縮めて矮小になり、呼吸すら満足にできなくなってしまいます。

それを忍耐という美徳と勘違いしてはなりません。それは忍耐とは隔絶したものです。卑屈であり、阿諛です。このような生き方には消費者の権利伸長は望めません。この種の惰性から脱するためにも東急不動産だまし売り事件を徹底的に掘り下げなければなりません。

シンプルで分かりやすい消費者運動の興奮, 2012/1/11

By 瑕疵物件 (埼玉県)
レビュー対象商品: 東急不動産だまし売り裁判―こうして勝った (単行本)

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(林田力、ロゴス)は悪徳不動産業者というモンスターに怯える消費者の悲劇ではない。東急リバブル東急不動産のモンスターぶりは百承知。卑劣なマンションだまし売りは憎悪心がなければできるものではない。すさまじいまでの憎悪心があったとみるべきだろう。

悪徳不動産営業は原告に対して胸の奥から燃え上がる火のような敵対感を抑えられなかった。両極端の立場に位置しており、消費者への憎悪が体に染みついていた。また、直接だまし売りに関与した悪徳不動産営業以外の東急関係者には物事への無関心と新たなことに関わりを持たされてはかなわないという事なかれ主義が浮かび上がる。

それに対して原告は扉を蹴破り、消費者契約法という武器を構えて突撃する。原告は自ら東急不動産のマンションだまし売りを追及する。原告の長所は気に入らないことに対して核心部分を正確かつ鋭く掘り下げずにはいられない点にあった。

東急不動産との裁判闘争は泥沼の中を歩いているような苦労の連続であった。東急不動産と闘う原告は長距離ランナーであった。それでも東急を憎む原告のストレートさが展開に勢いをもたらす。地球の果てまでも追及する勢いである。事件の真相の根っこのところまでを掘り下げなければ気が済まない性格であった。

悪質な大企業に恐れおののくのではなく、積極的に立ち向かう消費者の魅力。日本の不動産市場には欠陥住宅やゼロゼロ物件詐欺、地上げ屋、追い出し屋など不正が蔓延しているが、不正を糺してこそ生きていける。シンプルで分かりやすい消費者運動の興奮を提供するノンフィクションである。
その読後感は炎天下の真夏に冷水を口に含んだ時の感じに似ている。『東急不動産だまし売り裁判』には読者の気持ちを心地よくさせてくれる魅力がある。胸には気が充満していく。これまで実感したことのないような胸の鼓動であった。

最良の善と究極の悪, 2011/12/29

林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』を楽しく読ませていただきました。著者の実体験に裏打ちされた展開には「なるほど」と思わず、右膝を右手で叩いてしまいました。東急不動産の不誠実さは通常の物差しで測定できる範囲を大きく逸脱しています。その悪意は日照が皆無になったマンションの寒さを肉体が感じることと同じように実感できます。

これまで私は悪徳不動産業者を多少とも哀れに思うことが全くないとは言えませんでした。貧困ビジネスに励むゼロゼロ物件業者や追い出し屋を見て、その種の卑しい稼業に従事する彼らも格差社会の被害者であると感じたことはあります。しかし、これは東急不動産だまし売り裁判には該当しません。そのようなことを思うとしたら、魂が腐り果てた時です。

東急リバブル東急不動産のマンションだまし売りはマハトマ・ガンジーの七つの大罪「道徳なき商業」そのものです。新築マンション購入は消費者にとって面妖なる邪悪と名状しがたい恐怖の入口でした。本来ならば窓からピカピカの太陽が輝き、穏やかな風が吹き込む部屋が暗黒になりました。悪徳不動産業者は数えきれない悪事を繰り返してきました。

それに立ち向かった原告は西郷隆盛の言葉「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり」に該当します。灰色の荒海を渡る漁船のような雄々しさがあります。原告の精神は善良そのものです。善良であるがために東急リバブル東急不動産の餌食となり、辛酸を舐めさせられました。
原告が金であるならば東急リバブル東急不動産は鉛です。前者は最良の善で、後者は究極の悪の象徴です。敗訴後の東急不動産の対応もコーヒーの中で溶けずに残ったコーヒー豆の塊のような後味の悪さを残しています。

新築マンションの漆黒の闇, 2011/12/8

東急リバブル・東急不動産から不利益事実を隠して新築分譲マンションをだまし売りされた著者(原告)。原告を待っていたものは隣地建て替えによって日照が皆無になったマンションの漆黒の闇でした。それは虚ろな空間でした。深夜にV字谷を覗き込むような気分だったでしょう。

そして東急リバブル・東急不動産の売ったら売りっぱなしの不誠実な対応は聞く者を不快にさせる悪声とともに原告を傷つけました。悪徳不動産業者は自社に都合よく過去を改変します。悪徳不動産業者にとっての顧客とは私達消費者とは乖離した別世界の存在なのでしょう。

『東急不動産だまし売り裁判』には真実があります。東急リバブル・東急リバブルが不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りしたという真実が裁判で浮き彫りにされました。悪徳不動産業者が真実を闇に隠しても、マンションだまし売りの真実を消し去ることはできません。残された痕跡を拾い集めれば真実は見えてきます。『東急不動産だまし売り裁判』の鋭い文章は悪徳不動産業者を突き刺します。

しかも、明らかになった真実はマンションだまし売りだけではありませんでした。『東急不動産だまし売り裁判』は欠陥工事、杜撰なマンション管理、耐震強度偽装事件、さらには二子玉川ライズ反対運動にも触れています。私達が健全な消費者であろうとするならば『東急不動産だまし売り裁判』を支援する義務があります。『東急不動産だまし売り裁判』の思想には素晴らしいものがあります。それが導く先を世界中に知らしめるべきです。

マンションだまし売りの行き着く先, 2011/11/23

書評を見て気になっていた本。マンションだまし売り被害者の苦闘を描いたドキュメンタリーである。金儲け優先のマンションだまし売りの行き着く先を扱っている。悔しさと怒りがあふれる著者の被害体験を思い起こすことができる秀作である。消費者の権利や不動産業者の体質を基礎から考え直している。

ハートに秘めている言葉を紡ぎ出した作品である。心が踊るように、歌うように、響くように。「このようなことを書けば受ける」と思いながら書いたものではない。そのように書かれたものは往々にして受けない。普段の言葉の枠は払い取られ、自分の中の奥深いところから出てくる言葉を聞き取って書かれた書籍である。

何度も何度も読み返して、推敲されたもののように感じられた。読みやすく、読み手に理解してもらおうとの努力が見られる。その後の話は、読んでのお楽しみとしたい。面白いため、一気に読み進めることができたが、読了後に考えさせられる書籍である。このような告発本を執筆することはとても勇気がいる作業である。マンションだまし売りの被害者が被害事実を書くことは、人前で裸になるような作業だからである。

消費者は悪徳不動産業者と闘わなければならないと痛感させられる。さもなければ消費者は悪徳不動産業者の奴隷のような哀れな存在に貶められ、搾取ビジネスの大海で溺死してしまうだろう。不動産の分野でゼロゼロ物件や追い出し屋のような居住者を搾取する貧困ビジネスが発達したことは決して偶然ではない。権利意識を高めることが貧困ビジネスが跋扈する時代の消費者の生きる道である。興味ある方は是非、本書を手に取ってください。

但し『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』を理解するためには一定以上のセンスが必要である。分かる人には分かる本というものである。クレーマーなどと見当違いの言葉で叩かれているが、その程度の存在がアンチという証明になる。柔軟性に欠ける人が『東急不動産だまし売り裁判』を目の敵にしてる印象がある。『東急不動産だまし売り裁判』に脅威を覚えているからこそ、必死に叩く。

虐げられた消費者の願い, 2011/11/6

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』はマンションだまし売りの陰湿な実態を告発したノンフィクションです。ここで浮き彫りにされた東急リバブル・東急不動産の濁りは過酷です。悪徳不動産業者にとって消費者の権利は眼中になく、独り善がりなマンションだまし売り論理の整合性と飽くなき利潤追求原則が存在するのみです。

汚濁の中で利益を得ている悪徳不動産業者にとって『東急不動産だまし売り裁判』は大きな恐怖です。悪徳不動産業者は着飾った紳士のように振る舞いながら、その足元は泥だらけの裸足です。消費者運動という社交界からは物笑いの種になります。

『東急不動産だまし売り裁判』は不動産業界に広がる膨大な闇に目を向けない傍観者達にも突き刺さります。「自己責任」を錦の御旗のように振り回す人間には虐げられた消費者の悲鳴は届きません。無関心は無知を増大させ、無知は罪を誘引します。マンション購入は一生に一度あるかないかの買い物であるため、関係ない人が多くなります。しかし、消費者がマンションだまし売り被害に関心を持たなければ悪徳不動産業者の思う壺になります。

『東急不動産だまし売り裁判』は虐げられた消費者の願いであり、消費者運動の中に咲いた大輪の花です。『東急不動産だまし売り裁判』を潰そうと企業工作員が暗躍していますが、消費者運動の花に欲にまみれた汚い手で触るなと主張します。

不誠実を炙り出す, 2011/10/27

この本は東急リバブル・東急不動産から新築分譲マンションをだまし売りされた著者が、だまし売りに気付き、売買代金を取り戻す裁判に勝利するまでを赤裸々に描いたノンフィクションです。この本では淡々と裁判が進行します。客観的に叙述するという行為は、過去の自己を冷静に振り返ることです。冷静に振り返ることで、著者は東急リバブルと東急不動産の不誠実を炙り出しています。

賃貸トラブルでも欲しい書籍, 2011/10/17

夢のマイホームとなるはずだった新築マンション購入が、何故、東急不動産だまし売り裁判という忌まわしい軌跡を辿ることになったのでしょうか。その経緯を『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』は丹念に省みることで、常に古くて新しい人間のテーマ「生きるとは何か」にこだわり、迫っています。
『東急不動産だまし売り裁判』は悪徳不動産業者の論理に囚われず、自分に真っ正直に消費者の権利を主張した人物の物語です。階段を一段一段登るように、東急リバブルや東急不動産を糾弾する論理を一つ一つ組み立ています。格調のある丹精を込めた筆致は、悪徳不動産業者に勝訴した林田力ならではの真価を存分に示しています。
悪徳不動産業者に虐げられた人々への著者の慈しみの深さは文章に現れています。それは屍のように、あるいは閉鎖空間のように時間が停滞した悪徳不動産業者の世界とは対照的です。悪徳不動産業者の冷酷さは厳冬のシベリアに匹敵します。
林田力に寄せられる言葉は称賛や良識ある質問ばかりではありません。恨みに燃えて誹謗中傷に励む悪徳不動産業者や工作員が暗躍しています。そのような中でも『東急不動産だまし売り裁判』は悪徳不動産業者らが追いつけないハイスピードな展開を魅せています。
『東急不動産だまし売り裁判』は分譲マンションのトラブルを扱っていますが、貧困ビジネスのゼロゼロ物件のように賃貸の分野でも深刻な問題が生じています。賃貸トラブルでも『東急不動産だまし売り裁判』のような書籍がほしいところです。

マンション購入被害者の裁判闘争, 2011/10/3

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』はマンション購入被害者の裁判闘争を描いた書物です。本人が意図するか否かに関わらず、行動に何らかの意図が伴う人がいます。消費者の権利回復に戦った本書の原告も、その一人です。

レオナルド・ダ・ヴィンチは「悪を罰しないものは、悪を行えと言っているのだ」という言葉を遺しています。マンションだまし売りを告発しないことは、マンションだまし売りを支持することになるのでしょう。

本書で炙り出された東急不動産には共感力や消費者を思いやる精神が根本的に欠けています。その思想は貧困であり、薄弱であり、低劣です。マンションだまし売りを続ける不動産業者は自己の握った手を一度でもいいから開いて欲しいと思います。その中には正当なビジネスによる利益ではなく、罪のない消費者達の血と涙しか入っていないはずです。

マンションだまし売り被害者に立ち塞がる壁, 2011/9/12

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』は東急リバブル・東急不動産から新築マンションだまし売り被害に遭った消費者(原告=林田力氏)のノンフィクションです。フィクションにしてもノンフィクションにしても優れたドラマの秘訣は、主人公が障害と激しく立ち向かうことで生じる火花の描き方にあります。

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』では主人公の前には販売会社の東急リバブルの壁、分譲会社の東急不動産の壁、管理会社の東急コミュニティーの壁、さらには地上げ屋・近隣対策屋・ブローカーの壁までが立ち塞がります。それらが複雑に絡み合ってドラマになりました。

マンション購入トラブルは氷山の一角, 2011/8/31

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』はマンションをだまし売りされた消費者が民事裁判によって売買代金を取り戻すノンフィクションです。消費者契約法や民事裁判を扱った『東急不動産だまし売り裁判』の内容は確かに難解ですが、文章そのものは簡潔で明瞭です。『東急不動産だまし売り裁判』を読む上で暗号解読技術は不要です。論じられている内容そのものを理解する思考能力があれば十分です。

恐らく『東急不動産だまし売り裁判』のようなマンション購入トラブルは氷山の一角でしょう。記憶すらされずに消費者が泣き寝入りした事例も、沢山あった筈です。泣き寝入りした消費者は嫌なことを忘れて、今を懸命に生きているのかもしれません。しかし、記憶しなければ忘却することも不可能です。

言葉には世の中を変える力があります。それ故に大企業の不正に沈黙せずに言葉を吐くならば、否応なく闘争に巻き込まれることになります。マンションだまし売りから始まり、管理会社(東急コミュニティーのリプレース)、マンション共用部の欠陥施工、耐震強度偽装事件、さらに二子玉川ライズ(二子玉川東地区再開発)の反対住民運動への連携と突き進む東急不動産だまし売り裁判原告の活動が示しています。

マンションだまし売り被害者の怒りが濃い, 2011/8/15

『東急不動産だまし売り裁判』は著者のデビュー作とされるが、奇を衒った様子はなく、好感が持てる内容であった。何といっても主人公の怒りが濃い。マンションをだまし売りされた消費者の怒りがストレートに表現されている。昨今流行のひねくれた作品と相違し、直球勝負で清々しい。東急不動産による証拠の改竄を裁判の場で暴く描写など、事実に基づいた現実感(リアル感)が強く印象に残る。

軽い気持ちで読んでいたら、不動産業界の厳しい現実を押し付けられた。読んでいて面白いというか、のめり込むというか、久しぶりにすごいノンフィクションに出会えた気がする。マンションだまし売り被害者の怒りには共感を持てる場面が多数あり、心地よい感じで読了できた。最後は消費者が勝利するが、私はマンションを買いたくない。市民の大切な心が描かれている。どのような作品を次に著者が書くのか楽しみである。

消費者運動と住民運動の絆の深まりに期待, 2011/7/21

消費者の権利を追求する原告の情熱に感動します。読書は様々なことを教えてくれますが、『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』も同じで、鳥肌が立ちました。一文一文に上手な表現を使っています。ぐいぐいと読まされ、読み応えがあります。ラストに向かう展開のスピード感も絶妙でした。

東急リバブルや東急不動産が、どのような会社なのかが分かる本です。業者の腐敗や詰まらない面子などを分かりやすく学ぶことができました。消費者の権利よりもマンションだまし売りの金儲けを優先する企業体質に寒気を感じます。また、消費者を蔑視する不動産営業のマインドには怒りを覚えました。東急不動産に限らず東急グループへの信頼が崩れてしまいました。

原告によって不誠実と批判される東急不動産の応訴態度は、彼らの自信のなさを表しているものと思います。都合の悪い事実に目を背けるのではなく、マンションだまし売り事件で明らかになった問題点と真摯に向き合うことが必要です。

最後の方で触れられている二子玉川ライズの住環境破壊は現在進行形の問題です。これを読みましたら、ニコタマで闘っている方々を応援しないではいられません。消費者運動と住民運動の絆の深まりに期待します。

健全な消費者感覚を失わない主人公が新鮮, 2011/6/12

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』は、よくまとまっていて、素材の扱い方に人情味があり、裁判の描写や東急不動産提出の虚偽証拠などの小道具のあしらいも気がきいています。全体の仕上がりがとても丁寧です。文章も魅力的で、読者をぐいぐい引き込みます。清涼剤効果をもたらす『東急不動産だまし売り裁判』のページをめくることは、大変貴重な時間でした。

何よりも主人公の原告の人柄には最初から好感を抱きました。おぞましい新築マンションだまし売りと渡り合っているにもかかわらず、原告は健全な消費者の感覚を失っていません。その点を甘いと指摘する向きもあるでしょうが、私は新鮮な印象に打たれました。

『東急不動産だまし売り裁判』の末尾で原告は二子玉川再開発(二子玉川ライズ)の反対住民運動とも連携すると述べています。原告は東急リバブルや東急不動産によって汚された日本社会を、ひたむきに誠実に歩いていくでしょう。

不動産だまし売り被害者や環境破壊マンション周辺住民の夢と理想を一つ一つ丁寧に掘り起こしていくでしょう。悪徳不動産業者の卑劣さや情けなさに対して、勇敢に身を乗り出すでしょう。友人達の身の上を気遣い、ごく普通の日常を大切にするでしょう。そのような原告をずっと見守っていたいと感じました。

虚偽証拠の指摘のエピソード, 2011/5/10

物語式になっていて楽しみながら読める話。裁判に興味のない人でも面白い。
筆者の幅広い知識と細かい記録でわかりやすく、かつ斬新な切り口で不動産裁判を明らかにしています。
一見どうってことない、私達の脳では理解出来ないような小さなコトが、裁判の勝敗を決めるかもしれない。
図面集や国土交通省宛て報告書の虚偽証拠の指摘のエピソードから強く実感しました。
どんな職業・立場の人にでも応用可能な話だと思いました。いつかこの本のように、狙って事を成し遂げてみたいです。

裁判となると難しく考えがちですが、悪徳不動産業者との戦いは、もっとシンプルに、もっと感情的に考えるべきかもしれません。
人が動くということは、いつも小さな事からだからです。
人生で読んだ本の中で有数の面白さと思いますので、おすすめです。
政治家が読んで、理解して、実行すればいいのにと思います。

マンションだまし売りを暴くノンフィクション, 2011/5/2

東急リバブル・東急不動産のマンションだまし売りを暴く社会派ノンフィクションです。大手不動産業者の悪意によって、問題物件がだまし売りされる物語。題名が内容とピッタリ。最後に原告が勝利することはタイトルから明らかであるのに、ページをめくる手がとまりません。一気に読了してしまいました。

東急リバブルや東急不動産の不誠実な対応の積み重ねがカタストロフィーを招くと実感させられた。東急側の社員や弁護士には不愉快だなと感じてしまう登場人物が次々と登場します。彼らの怠慢やエゴが折り重なっていく様子は恐ろしくも、興味をそそられました。作者は時の経過によってウヤムヤにすることなく、東急不動産の問題点をコツコツと積み上げていきます。

「売ったら売りっぱなし」という不動産業者の無責任さに、読んでいて胸が痛くなりました。一生に一度の買い物とされる不動産のだまし売りは、最悪の結果を招くこともあります。それを私達に突きつけた問題作と言えるのではないでしょうか。マンション購入が怖くなります。

被害者の原告の心理描写には素晴らしいものがあります。事件の本質を冷静に見つめようと心掛けて調査するため、かえってリアルにマンションだまし売りの重さを感じることができました。読後感は鈍器で殴られたような、それでいて心地良く思慮を巡らせられます。読了後は『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』のタイトルを、しみじみと眺めました。

事実をそのまま再現したタッチが秀逸, 2011/4/19

末世の世相の反映した終末感漂う新築マンションだまし売り。
消費者契約法によって不動産売買契約が取り消された先例。
裁判の経過を意外なほどじっくりと描いてあります。
虚飾がなく、事実をそのまま再現したであろうと思われるタッチが秀逸です。
東急不動産に一消費者が勝訴するシーンは涙なしには見られない感動があります。
けっこう重い展開もあったりするけど、それを痛快なラストで一気に帳消しにしてくれます。
原告の成し遂げた偉業、その偉業を可能にした原告の精神、彼を手助けする人々の情熱、そして、そこから消費者の権利を求める人々の歓喜などが非常に丁寧かつ端正に描かれています。
原告が辿った軌跡を知れば知るほど『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』の重みが増します。
この作品は痛烈な東急リバブル東急不動産批判でもあります。
正直な所、法律や裁判には疎いので、消費者契約法については詳しくないですが、正義を追求する消費者も、だまし売りを推進する悪徳不動産業者も非常に泥臭く、草食系やスイーツとは、かけ離れた存在になっており、良い意味で熱い存在になっていたと思いました。
中々有意義な時間を過ごせた書籍です。久し振りに楽しませてもらいました。

東急不動産の不誠実が浮かび上がる, 2011/1/9

マンション建設後に隣地が建て替えられて部屋が真っ暗になることを説明せず、マンションの日照や眺望をセールスポイントとして販売した東急リバブル・東急不動産の「だまし売り」に強い怒りを覚えます。日本では消費者が泣き寝入りすることが多すぎるため、このような本は貴重です。消費者契約法について改めて考えるものがありました。

裁判になっても東急不動産は原告本人尋問当日に弁護士の個人的な都合を理由に延期を要求しました。また、一週間前に送付すべき書面を期日当日の朝に直送するなど卑劣な時間稼ぎを繰り返しており、東急不動産に不誠実さが浮き彫りになる好著です。

一部の人がバッシングするような酷い内容ではなかったです。表現も構成もしっかりしています。あまり先入観を持たずに一度読んでみたらいかがでしょうか。気になる方はとにかく読めばいいと思います。


大企業ってのは、こんなものか, 2011/1/1

東急リバブルと東急不動産から新築マンションを騙し売りされた消費者の実体験がもとになっているお話。消費者問題の課題図書です。

裁判物は難しそうなので敬遠してたけど、一気に読めた。
怒りや憤り、いろんな感情を伴って読みました。弁論準備手続きの会話が生々しい。
内容は濃く、読み応えはかなりアリ。すごく考えさせられる。

大企業ってのは、こんなものか。腐った大企業の様子がマジマジと書いてある。
正直言ってこれを読んだあとは大企業の言ってることが信じられなくなりますね。
こういう事件があったことを忘れてはいけないと思う。

最近の生ぬるい小説とはレベルが違いすぎ。なんかもう やるせない! その一言に尽きる。
作者の考え方はすごく新鮮だと思う!
東急不動産のマンションは買いたくないと思わせる作品です。


消費者運動の理念とマッチ, 2011/1/13

『東急不動産だまし売り裁判』は消費者運動の理念とマッチした形で作成され、消費者運動の効果を最大限に引き出す工夫が随所になされている。東急リバブル・東急不動産に新築マンションをだまし売りされた原告に冒頭から感情移入できて、やばかった。正義を貫く原告の姿勢が痛いほど伝わってきて、涙腺が幾度も刺激された。

売買代金を取り戻してハッピーエンドになっているが、奇跡を起こしてハッピーエンドではなく、きちんと幕をおろしきっているのもとてもいい。悪徳不動産業者も実は好い奴であった的な御都合主義ではなくて、最後の最後まで悪徳不動産業者として醜態をさらしている。

生き方や人生について考えさせられる奥が深い作品である。生きることの大切さを考えさせられる。生きることはきっと、悪徳不動産業者との闘いを止めないことに近いのかもしれない。原告の人生に対する姿勢が多くの人を励まし、勇気を与えることに間違いない。読みたくなる、というよりは、自身を見直す為に読む必要がある、そんな一冊である。心の芯に響く作品である。誰にでも自信を持って薦められる珠玉の作品である。


消費者問題の被害者が勇気づけられる, 2010/9/21

消費者の権利を回復するためにマンションだまし売りの被害者が裁判で東急不動産と戦った記録。他の東急不動産のトラブルもいくつか載せてある。本書には過去の日本が大切にして来た精神を体現する人が出て来る。本当にこういった志のある、自分の生活であるとか以上のものを仕事や活動を通じてなされている方に敬意を表したいと思う。こんな素晴らしい日本人がいたのか、と感心するし、読みながら涙したこともあった。なかなかの一冊です。消費者問題の被害者が勇気づけられる好著である。


詭弁術を弄する大企業と一消費者の戦いの記録, 2009/7/19

著者は慶應ボーイ。
小さな事は大らかに流すタイプだった。

ところが、初めての一生の買い物で本気で奮闘、
なぜどうして、どのように闘い抜けたのか?
ふざけた大企業への本気の一撃。
不誠実な不動産会社に悩む方など、多くの方が必読です。
不動産会社の社員の方も、こんな風に怒らせるとまずいのだと
対応ミスの連続を拝見出来る点でも、丁寧な良書。


悪徳不動産業者にとって都合の悪い書籍, 2009/7/18

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(林田力著、ロゴス社、2009年7月1日刊行)は消費者の裁判闘争を描くトゥルー・ストーリーである。不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした東急不動産(販売代理:東急リバブル)に対し、消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、売買代金全額を取り戻した。不誠実な悪徳不動産業者から人間の尊厳を守り抜くために険しい道を進んだ消費者のドラマが展開する。マンション建設反対運動との関係も見どころである。勝訴に至る感動的なストーリーをじっくりと味わいたい。本書や著者に対して批判や中傷・人格攻撃が行われていることが東急リバブル東急不動産だまし売りの真実性を物語る。それだけ悪徳不動産業者にとって都合の悪い書籍なのである。


東急グループのだまし売りや不誠実さが良く分かる, 2009/11/3

いつの時代も日本人にとって持ち家は一生の買い物
パリのアパルトメントとは風土が違うと思っていました
レアな体験談を読ませてもらえました。
「人間が何のために生まれるか?人間は何のために生きるか?生きる目的とは何か?」
そういった普遍的な問いかけに答えようとする試みは、ひと昔前まで主に哲学・宗教・文学などの受け持ちだったのではないでしょうか。本書でも著者は東急不動産という社会悪と戦うことで生きる意味を見出したものと思います。
自分以外でこの本を読んだ人の感想が聞きたくなる。とても聞きたくなる。そんな本です。誰か読まれた方。コメントをください。よろしくお願いいたします。
企業名を挙げて堂々と告発した、勇気ある書籍です。雪印を告発した西宮冷蔵のように告発者は言われなき誹謗中傷を受けますが、それは日本社会が後進的なだけであり、告発者と連帯したいと思います。


悪徳不動産業者からの中傷に負けずに告発する著者, 2009/8/5

東急不動産消費者契約法違反訴訟アルス東陽町301号室事件を描いた『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(林田力著)は2009年のNHK大河ドラマの主人公・直江兼続が徳川家康に送った「直江状」そのものである。落ち込んでいる時に読むと晴れやかな気分になれる一冊である。

東急リバブル東急不動産は不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした。東急リバブル東急不動産の詐欺的商法には義の入り込む余地は皆無である。これに対し、だまし売りを行った東急リバブル東急不動産を糾弾する原告の姿は上杉謙信や上杉景勝、直江兼続が追求した義そのものである。登場人物が様々な絵模様を織り上げる『東急不動産だまし売り裁判』は、現代に騎士道小説を蘇らせたと言っても過言ではない。読者は内なる本性を露わにする人間の様々な有り様を見聞きし、さながらダンテの「神曲」に詠われた地獄界を旅してきたような心境にさせられる。

悪徳不動産業者からの誹謗中傷や人格攻撃にも負けずに告発する勇気ある著者を応援したい。東急リバブル・東急不動産のだまし売りから目を背けさせようとする中傷工作が、どれだけ愚かな行為として映っているのか、この際しっかりと現実を見つめるべきである。企業工作員はネット工作によって作られた事件のイメージを頭に刷り込もうとする。しかし、消費者を欺こうとする企業工作員の稚拙な情報操作は少し考えれば簡単に見抜けるものである。賢明な消費者は世界では当たり前とされている情報リテラシーを身に着ける必要がある。自分で自ら情報をつかみ考える工夫が必要である。


消費者が大企業を相手に裁判で勝訴, 2009/7/21

本書は東急不動産(東急リバブル)が不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした東急不動産消費者契約法違反訴訟アルス東陽町301号室事件を描いた書籍です。消費者が大企業を相手に裁判で勝訴し、売買代金全額を取り戻した事件です。裁判や不動産問題に関係する方々にとって大いに参考になる内容になっております。